心が動く…懐かしいような不思議

だいぶ前から気になっていた作家、ブレイディみかこ。

去年「労働者階級の反乱(地べたから見た英国EU離脱)」光文社新書を購入したけど積んだまま

そのままの状態になりそうだったけれど

「女たちのテロル」岩波書店の出現で俄然存在感アップ!!

金子文子もエミリー・デイヴィソンもマーガレット・スキダニーも知らないし

独立独歩の精神も持ち合わせていない。

アナーキストだ、ニヒリストだといわれると

生きている世界が違うような気がしてしまうのに

この本には強烈に引き付けられた。

サフラジェットという言葉は

デビッド・ボウイの「サフラジェット・シティ」を聞いた14歳の時から知っていた。

ただし「婦人参政権運動家の町」って言われても全く意味わからなかった(笑)。

中学時代にボウイやELPやザ・バンドやイーグルスを教えてくれた友達は

高校の頃にはしょっちゅう武道館に出かけ

大学の頃はすっかりパンクにはまり

卒業したらアイルランドを旅してた。

彼女が何を考えていたのかわからないけれど

彼女や彼女の家庭の自由な空気は

高圧的、支配的な家庭環境にあった私には夢の国。

中高時代はしょっちゅう遊びに行ったし

叔母さんが映画館のもぎりをしていて

潜り込ませてもらったこともあった。

気持ちの開放とかリラックスを感じられたのは

彼女の家だったなあ。

40年も前の、息苦しかった私を救ってくれた友達やその家族の空気

懐かしいようなちょっと苦い記憶。

それらが押し寄せてくるような不思議を感じたのが

この「女たちのテロル」です。

ここに出てくる3人の女性のような過激さも過剰さもないし

強い信念もなく、貧困も知らない。

なのに、なぜか心に残るのは

「私が私自身を生きることは、誰かにとっての『いい子』になることではない。」

この普遍的な感覚を呼び覚ましてくれるから

15,6歳の時に求めていた「誰のものでもない私の人生」を見せつけられたような気持ちです。

原点に返れっていう神の啓示かも(笑)

面白い本は数あるけれど

かつての自分の心模様を示して喝をいれてくれたのは久しぶり。

こういう出会いが本当にうれしい!!

ブレイディみかこの本、チェックしてみます。

 

 

 

 

 

 

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