「食べる私」
美味しいものを食べることは好きだけれど
美食や飽食には興味がない
この本を手に取ったのは
取り上げている人に興味を持ったから
デイブ・スペクター、ギャル曽根、松井今朝子、堀江貴文、篠田桃紅、金子兜太
なかなか一列に並ぶメンバーじゃないですよね
食べるということが非常にパーソナルな行為であり
何を食べたか?、食べなかったか?
誰と食べたか?
どんなふうに感じたか?など
「食」に関して語っているはずが
もっと深くその人を映し出してくれる
著者の平松洋子さんがあとがきで記しているように
『「対話」ではあっても、「対談」「座談」にはしないことを心掛けた。テープに起こされた会話をまとめるさいにも、語り手の輪郭が立ち上がってくることに主眼をおいたつもり』
この願いは叶えられている
一番記憶に残ったのは
篠田桃紅
1913年生まれは、7年前に亡くなった祖母と同い年
この世代の女性で芸術第一の生活を貫こうとしたら
相当な苦労をされたとおもうけれど
そういう空気が一切ない
平松さんの紹介されている「母の海苔巻き」という篠田さんのエッセイがなかったら
超越感しか感じなかったけれど
「形にならないもの、言うに言えないものに潜んでいるものが非常に大事」という言葉に
年齢に関係ない表現者としての意欲を感じます
そしてもう一つ
芥川龍之介の言葉として篠田さんが語っている
「運命は性格の中にある」
これもすごくわかります
「食」を語りつつ、その人の魅力や厚みが増していく
読後の満足感にひたれる本
超おススメです!!
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